月間ニュースレター
2012年11月号 「防衛運転」の一つの方法である「危険予知(予測)運転」について。
皆さん こんにちは!!
10月中旬から急激に温度が下がり、涼しいを超えて寒 くなってしまいましたね。今年は春の期間も短かったですが、秋の期間も短そうです。秩父路では、毎年恒例の秋の催しが各市町村で開催されるので楽しみです。さて今年も残すところ、あと2カ月となりました。これから 忙しい時期になりますが、体調管理を心がけてがんばりましょう。
先月号では、事故を起こさない為の「防衛運転」について取り上げました。今月は「防衛運転」の一つの方法である「危険予知(予測)運転」について考えてみましょう。
「防衛運転」を考える時必ず出てくるのが、「ハインリッヒの法則」です。1:29:300の法則とも言われており、1件の重大な災害や事故には29件の軽い災害・事故があり、300件のヒヤリ・ハットがあるという法則です。事故にはなっていないヒヤリ・ハットには、さらに多くの不安全な行動と状態があると言われていますが、これらのほとんどは事前に予防することが可能であると考えられています。
ミスや事故を起こすことが許されない医療や航空機の運航の現場では、ハインリッヒの法則が取り入れられ、実践されています。「防衛運転」とは、事故に結びついてしまう恐れのある行動や現象に事前に注意・対処する運転テクニックです。日常の何気ない行動に注意を払うことこそが、重大な事故を防ぐことができるということです。
「防衛運転」とは、事故に遭遇する確率を減らすような走り方を言います。つまり、前を走るドライバーが急ブレーキをかけるかもしれない。(危険予知)そのためには、車間距離を十分に取ろう。(防衛運転)道路わきから子供が飛び出すかもしれない。(危険予知)すぐに停止できるスピードで走ろう。(防衛運転)等々・・・
我々は日常運転で「危険予知」「防衛運転」の行動を実行していますが、自分がどんな運転をしていても他のドライバーや歩行者の過失によって事故に会うことがあります。 しかし、「危険予知」による行動を取ると取らないでは、結果が全然違います。
事故を起こさず、事故に巻き込まれないような運転には、様々な交通状況にひそむ危険を早めに予測し、危険を回避する行動が求められます。この様な危険予測能力を高めることは訓練次第で向上させることができます。それでは下記の例題で「危険予知・予測訓練」をしてみましょう。
*車で住宅街の道路を走行しています。この状況ではどのような危険因子が含まれているでしょう。「考えられる危険要因」を考えてみましょう。(まずは解説を読まないで考えてください)
<危険要因の解説>
1. 前方のT字路から出てくる車・自転車・バイクや人と衝突する危険。
(前方路面┣の標示に注意。この表示はT字路のあることを示している。
対向車のため表示が見ずらいので注意が必要です。)
2. 前方を走行している自転車との接触する危険。
(自転車追い越し時、自転車がふらつく恐れが有り。前方のバイクに気をと
られると路側に寄りすぎることがあり自転車と接触するおそれ)
3. 対向バイクとの衝突危険。
(バイクは駐車車両を避けるため中央寄りを走行してくることが予測できる。
自転車に気が行き過ぎるとバイクと接触する危険が有り)
いかがでしたか?上記はほんの一例ですが、これらの危険要因を取り除く運転が「防衛運転」です。あらためて「危険予知訓練」というと大げさになりますが、私達は運転時にはこの予知・予測をしながら、必ず運転をしていると思います。この予知・予測を怠った時に事故の発生率が高まります。一瞬の気の緩みから事故は発生します。年末は道も混み合いますし、気も急かされます。落ち着いて安全運転をこころがけましょう。
1 ~ 1件 / 全1件