月間ニュースレター
2012年5月号 事故を起こした加害者はどうしたらいいか、何をすべきか・・・
皆さんこんにちは!!
今年は暖かくなるのが遅くれて、寒い日が続きましたがいかがお過ごしですか?山は新緑におおわれ、ようやく風薫るさわやかな季節となりました。5月は、1年の中で一番過ごしやすい季節かもしれませんね。
さて、先月は京都で大きな自動車運転事故が2件続きました。特に2件目の登校中の児童と妊婦の保護者が死亡した事故は悲惨でした。加害者(運転者)は18歳、無免許で事故原因は居眠り運転と最悪です。事故発生後、加害者と同乗の2人は、事故現場でただ呆然として何もしないで立っていたと非難めいた報道がされました。今月は「事故を起こした加害者はどうしたらいいか、何をすべきか」を考えたいと思います。
事故発生直後は気持ちも動転しており、平静ではいられないと思います。しかしできるだけ早く平静さを取り戻し、やるべき事を順序よく、確実にやらなければなりません。
<事故発生時に加害者が行うべき措置>
*まずは負傷者の確認と救護
最優先されるのは人命。負傷者がいたら安全なところに移動させる。救護
の措置を取らずに現場を立ち去ると、ひき逃げ(救護義務違反)となり処罰されます。
*救急車の手配と警察への連絡
事故の起こった場所、負傷者の数、負傷の状況等を正確に伝える。
その後、警察の事情聴取を受ける場合は、落ち着いて受け答えをしてください。
*道路上の危険物の除去と自動車を脇に寄せる
交通事故の続発を防ぐため、事故車両を安全な場所に移動し、また道に散乱した破損部品等の除去をする。また事故発生を知らせる危険防止の処置をとる。
*目撃者の確保・事故状況の証拠の収集
*事故相手との名前・住所・連絡先などの交換
*保険会社・保険代理店への連絡
*家族・勤務先・その他必要なところへの連絡
とりあえず事故直後にやるべきことはこのくらいです。警察が来たら事情聴取となります。尋ねられることに正確に答え、事故発生状況を当事者中心に目撃者の協力を得て詳しく説明します。
<事故にあった被害者は?>
被害者は損害賠償請求をするために、加害者および損害賠償を負うものが誰かを確認すること。加害車両の運転者、その使用者、保有者の住所氏名、登録番号などを確認することはもちろん、加害車両の運転の目的や運転者と使用者または保有者の関係を調べ、また加害者が加入している自賠責保険や自動車保険の保険会社、契約者、保険番号、契約内容等も調べておくべきです。
自分は被害者だからと勝手に判断して事故報告をしない方もいますが、過失が発生する場合もあるため早めに事故報告を入れましょう。搭乗者傷害の請求漏れも多いですね。
交通事故死亡者は、昭和45年に16,765人と最高を記録しました。平成22年の交通事故死亡者数は、4,863人でした。死亡者数は約3分の1以下に減りましたが、交通事故件数は70数万件でそれほど減っているわけではありません。事故発生件数は相変わらず多い状況です。また、死者の約半分が65歳以上ということも問題ですね。
損保各社は慢性的な赤字に陥っている「自動車保険」の収支改善の為に、2013年4月以降の契約から「等級制度の改定」を行う予定とのこと。無事故の人と事故を起こした人で別々の等級制度を新設し、事故を起こした人は3年間「事故有」の等級制度に移行。事故有の人の保険料は最大5割上がる見込みという情報が入っています。
交通事故は毎日起きています。事故を起こしたら加害者でも被害者でも大変なことに変わりありません。事故の当事者となったら、誠意を持って対応しましょう。とにかく事故を起こさないよう心がけ、安全運転で行きましょう。
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