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月刊おがわ通信

2013年8月号 火災保険について

昔に加入したからといっても安心できない…。
最新の火災保険は我々をしっかり守ってくれます

 
今年の夏は猛暑と集中豪雨と大変な夏を迎えておりますが、皆さまは元気にお過ごしでしょうか。
また、台風・豪雨によって被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
さて、今回のお話は火災保険の正しい入り方についてです。
火災保険と言えば、火事になった時に保険金が出るだけ…、と考えている方が多いようですが、実は補償の範囲は10通り(建物対象)と幅広いのです。下の表を見ると、この夏猛威をふるった集中豪雨による水災も含まれています。

【火災保険の補償内容一覧】

  1. 火災
  2. 落雷
  3. 破裂・爆発
  4. 風災、雹災、雪災
  5. 水災
  6. 建物外部からの物体の落下・飛来・衝突
  7. 漏水などによる水濡れ
  8. 騒擾・集団行動等に伴う暴力行為
  9. 盗難による盗取・損傷・汚損
  10. 不測かつ突発的な事故(破損・汚損)

自宅を購入した際に火災保険に加入されている方が大半ですが、その内容についてきちんと理解して加入されているでしょうか? もしくは補償内容を覚えていらっしゃいますでしょうか?
と言うのも、つい先日ある有名なお寺の火災保険を点検させて頂いたところ、重大な補償漏れを発見したからなのです。火災保険の対象として『基礎工事』が含まれていませんでした。これは大変です。もし全焼して基礎の再建が必要になっても基礎工事分の保険金が出ません。つまり建て直すには基礎工事分の何百万~何千万円が自腹になるのです。
そのお寺は文化財に指定されるほどで、寺社専門の代理店が管理していました。ただ過去にうっかり設計ミスした保険内容を疑わず、そのまま契約更新を繰り返していたのです。お互いに信用していても、保険内容の確認はやはり襟を正して慎重に行わなければいけません。私も良い教訓になりました。

内容が分からなければ
安心することはできません

その意味でも、火災保険に入ったけれども随分前で覚えていないな…、というお家の場合はぜひ点検することをオススメします。例えば住宅ローン30年を組んでいるケースですと、火災保険の期間も30年にしています。一括で保険料を支払っていると、点検する機会はほぼありません。事故が起きてみて、対象となる補償に入っていなかった!? といった悲劇にならないようにライフラインの専門スタッフがお手伝いします。
火災保険の点検は保険証券をお持ちいただければ無料で行います。事前にお電話頂けましたら待ち時間なく点検可能です。この夏休みにどうぞご来店ください。

 

保険金額の設定方法次第で
1、000万円損することもある

そしてもう一つ大事なポイントがあります。保険金額の設定方法です。最近の火災保険では「新価」を基準に保険金を設定することが主流になっています。実は「新価」でないと十分な補償が受けられないからです。
「新価」とは同等のものを新たに建築あるいは購入するために必要な金額をいいます。昔の火災保険は「時価」で設定したケースが多く、「経過年数による価値の減少や消耗分」を差し引いた現在の価値が金額となります。そのため購入した際より金額は低くなります。
例えば、20年前に2、000万円で購入した建物が全焼した場合、同じように建て直すには2、500万円が必要とするケースでは、
「新価」では 2、500万円が出ます。しかし「時価」では経過年数と消耗分を引いた金額の1、500万円しか出ません。
保険金の設定方式だけで1、000万円差が出るのですから、これも点検しなくてはいけない項目ですね。

多く掛けても、少なく掛けても損をする
保険金額は適切に計算してもらおう

火災保のお勉強の最後として、保険金を実際にいくらに設定するかについてお話しします。
火災保険は建物と家財にかける保険です。建物や家財それぞれ別々にいくら?という形で加入しますが、保険金額の設定次第で十分な補償を得ることができなくなることがあります。
心配だからといって、2、000万円の建物に2倍の4、000万円の保険金を設定しても、被害に遭ったのが全損で2、000万円でしたら2、000万円しか出ません。これを超過保険と言って、保険料を倍額払って保険料の無駄になります。また保険料は返金されません。
反対に、2、000万円の建物に対して保険金を半分の1、000万円に設定した場合、損害額が500万円としても実際に出るのは比例てん補で減額されて、312.5万円しか保険金が出ません。
いずれにしても、保険金額の設定は専門家に算出してもらうのが安心です。正確に設定しないと損をするのは皆さま自身ですからね。

 

火災保険はお家の守護神
覚えておいて欲しい保険金が出るケース

では、火災保険はどんな時に補償されるのか? 勘違いしやすい例から説明しましょう。

自宅で車庫入れをした時、誤って車庫の柱に激突して自動車も車庫も修理が必要になった場合、車の修理代は車両保険に加入していれば出ますが、車庫の修理代は火災保険から出るのです。「建物外部からの物体の落下・飛来・衝突」によって、自動車保険ではカバーできない部分を補償してくれるのです。この事故、結構ありそうですよね?

小さいお子さんがテレビのリモコンを投げてしまいリモコンがテレビを直撃。液晶部分が割れてしまい、液晶交換修理のために15万円かかることになりました。この修理費用も「不測かつ突発的な事故(破損・汚損)」によって保険金(自己負担分1万円あり)が出るのです。

外から石が飛んできて窓ガラスが割れてしまった場合も、「建物外部からの物体の落下・飛来・衝突」によってガラスを直すことが出来ます。

自宅のアンテナに雷が落ちて、アンテナからの過電流によりテレビが故障。そのテレビを買い替えた場合も「落雷」の補償により保険金が出ます。

夜、駅から徒歩で自宅に向かって歩いていたら、後ろから走ってきたバイクにバッグをひったくられてしまった。バッグの中には、現金5万円が入ったお財布が入っていた場合、携行品損害特約を付帯していると補償してくれます。

友達の結婚式に向かって、駅の階段を降りていたら足を踏み外して転倒。ケガはなかったのですが、着ていた結婚式用の高級服がバサっと破れた場合、これも携行品損害特約を付帯していると修理代を補償してくれます。

外や意外! 火災保険はとても便利な補償が盛り沢山です。火災保険というから分かりにくいのかもしれませんが、大切なお家を守ってくれる総合的な保険と考えて、内容を正確に理解して加入するべきです。内容が分かっていれば安心安泰。この機会にライフラインで火災保険の点検を行ってみてはいかがでしょうか。

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