月間ニュースレター
おがわ通信 4月号
新コロナウィルスだけではない。事業活動には様々なリスクがあります。
令和3年の新年度からは
新しくなった事業活動総合保険に
上手に加入しよう
今年の桜は早く咲いたことで、新入生、新卒の式典では新緑の爽やかな緑で迎えることになりました。新緑のグリーンは初々しくて良いものです。
さて、4月になって新年度を迎えることができて、まずはひと安心です。新コロナウイルスとの戦いももう2年。健康や人命にかかわる感染症ですから、今後も気を引き締めて対策をしていきたいところです。
ところで、経営者には新コロナウイルスだけでなく、事業活動上には賠償、物損害、休業損失、工事損害など様々なリスクがあります。
そこで、今回は従業員の不正行為、ネットの情報漏洩のリスク対策について最新の情報をお届けします。
事業活動総合保険にある、従業員による不誠実行為補償特約とサイバーリスク賠償責任補償特約とネットワーク中断による休業損失等補償特約は時代の合った補償内容になっていて、この特約のために事業活動総合保険に加入する経営者もいらっしゃいます。以下、概要をまとめてみます。
従業員による不誠実行為補償特約
従業員による不正行為で会社が被害を受けることは最近の日本では多くなっています。飲食店のアルバイトが料理に悪戯した動画などで、お店の評判が落ちて閉店なんて事件がありましたよね。いわゆる不誠実行為とは、窃盗、強盗、詐欺、横領または背任行為をいいます。従業員やアルバイトが不誠実行為をしても、賠償金を請求しても、経済的に支払えないケースがほとんどだそうです。その対策にこの特約が役立ちます。実際にあった不誠実行為を以下に紹介しましょう。
【不誠実行為の例】
全業種
経理を担当する従業員または出納 担当者 が 会社の預金口座から自分の口座に振り込んで横領した。
全業種
従業員が拾得したレシート等を使用してレジで架空の返金処理を複数回行い、返金処理後の現金を横領した。
小売店
マネージャーが売上伝票を改ざんし、商品を持ち出した後、インターネットで転売した。
飲食店
従業員不足により夜間のオペレーションをアルバイト2 名に任せていたが、アルバイト同士が共謀し、お客さまのお金をレジに通さず横領した。
製造業
購買部のマネージャーが製品に使用する高価な材料を発注後、資材や材料を盗んだ。
サイバーリスク賠償責任補償特約
ネットワーク中断による休業損失等補償特約
サイバー攻撃なんて、日本ではまだまだ大丈夫と思っているようですが、現実は違います。サイバー攻撃は年々急増しています。
2019年に検知した通常では想定されないアクセス件数は、2018年と比較して約1.5倍に増加。2年間では2倍以上に増加しています。
出典:警察庁「令和元年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(インターネットとの接続点に設置したセンサーで検知した1日1IPアドレスあたりの件数)
サイバー攻撃の対象は企業規模に関係なく発生しています。大企業だけだなく、中小企業、個人などいつ攻撃を受けてもおかしくない状況です。
出典:一般社団法人日本損害保険協会「サイバー保険に関する調査2018」(サイバー攻撃を受けたことがあると回答した企業の売上高および従業員数別割合)
個人情報保護法の施工で、情報の取り扱いは厳密に行われるようになってきましたが、実は、サイバー攻撃によって情報漏えい事故とシステム関連リスクは増加しています。
2018年の漏えい事故は約450件、想定損害賠償額は総額約2,700億円。インターネットや電子メール経由の漏えい事故が2017年より増加していて、情報漏えい事故はあとを絶ちません
【情報漏えいなどの事故例】
業務用のパソコンにウィルスが感染し、社内のデータベースに保存されている顧客データのクレジットカード情報等が流出 した。
⇒サイバーリスク賠償責任補償特約で保険金を支払う
クレジットカード 不正利用によって被った顧客の損害に対する損害賠償金、顧客への見舞費用など
自社のホームページ上に記載している文章や掲載している画像等が人格権侵害や著作権侵害をしていた。
⇒サイバーリスク賠償責任補償特約で保険金を支払う
権利侵害された被害者に対する損害賠償金
自社システムのバージョンアップ中に不具合が発生し、 1 か月近くシステム利用ができず、業務中断が発生した。
⇒ネットワーク中断による休業損失等補償特約で保険金を支払う
業務中断期間中の喪失利益、営業継続のための代替手段の費用
従業員がテレワーク中、自宅から会社サーバー へアクセスした際 にハッカーから攻撃を受け、ホストコンピューターが 停止し、業務中断が発生した。
⇒ネットワーク中断による休業損失等補償特約で保険金を支払う
業務中断期間中の喪失利益、営業継続のための代替手段の費用
様々な例を紹介しましたが、企業が抱えるリスクは様々で、多岐に渡ります。今回紹介した特約だけでなく、根本的な事業活動上のリスクを再点検して、本来の事業活動での安全安心を手に入れましょう。
新コロナウイルス対策ばかりに追われていると、基本的なことが疎かになっていては事業の発展はありませんから。
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